近い将来、地球規模の食料危機がおとずれると言われてきました。
でも、私たちは、それほど深刻には捉えていませんでした。
「飢え」をリアルに感じることもありませんでした。
それが、このコロナ騒動を機に、大きく変わってきたようです。
食糧危機のきざしを肌で感じるようになってきたのです。
食糧危機を招く最たるものは、農業の破たんです。
今、日本の農業が危機的状況にあるのは周知の事実です。
高齢化が進み、農家の数は年々減り続けています。
そんな中で、起こってくるのが大規模化や効率化優先の流れです。
今よりも、さらに効率化を図っていけば、当面は、しのげるだろうということです。
このように、社会は、対症療法に突き進んでいくのです。
そして、目先の利益追求のための農業に、資金や政治力が投下されていきます。
人的犠牲(搾取など)や環境破壊、未来の資源の先食いなどもいとわずにです。
その陰で、環境や住民に配慮した地域農業は駆逐されていきます。
適地適作や地産地消など、本来の農業や人の営みも壊されていきます。
地域に根ざした作物も、遺伝子組み換えやゲノム編集作物に置き換わっていきます。
生態系も破壊され、多様性が失われ、農地も砂漠化していきます。
そのうち、地下水や肥料資源も枯渇します。
このように、食の世界もグローバリゼーションの波に飲み込まれていくのです。
そんな経済を維持していくには、消費を増やし続けていかなければなりません。
そのためには、労働者の所得を増やし続けていかなければなりません。
さらに、そのためには、効率化を追求し続けていかなければなりません。
こんなことを続けていけば、早晩、行き詰まることは目に見えています。
でも、この本質が大衆に気づかれてしまうと素直に従わなくなります。
大衆には、従順な労働ロボットでいてもらわないと困ります。
そこで、永遠の経済成長という幻想を植え付けるプロパガンダが行われることになります。
私たちは、そんな幻想を信じ、希望をいだいて身を粉にして働いてきました。
考える隙も与えられず、日々、追い込まれて...
そうやって、稼いだお金も、全て吸い上げられるようになっています。
テレビをつけると、四六時中、CMが流れています。
価値の無いもの(効かない薬)を、さも価値がある(効くか)かのように、洗脳されてきました。
そして、不要なモノを買わされ続けてきました。
そうやって、吸い上げられたお金は、富裕層や海外に流れていきます。
そして、貧富の格差が、どんどん広がっていきます。
お金が回らなくなると、とたんに経済は行き詰まり破たんを迎えます。
そして、いよいよ、その時が近づいてきたのです。
金融リセットやグレートリセット(ダボス会議)も、それを見越してのことです。
その目的のひとつが、弱い企業(中小企業や農業など)を潰すということです。
アトキンソン氏のいうゾンビ企業の破壊が、露骨に行われるようになったのです。
その手始めとして飲食業がターゲットにされ火をつけられたわけです。
これから、延焼が広がり経済が崩壊に向かっていきます。
そして、弱者(被支配者)の資産が、強者(支配者)に奪われていくのです。
そうやって、支配者と奴隷という構図が出来上がっていくわけです。
複雑に絡み合って機能しているグローバル化社会は脆弱です。
少しでも亀裂が入ったら、一挙に崩壊します。
もし、サプライチェーンが途切れたら...
一般流通に頼っている私たちは、とたんに飢えに瀕することになります。
そして、食料の奪い合いが始まります。
皆、政府を信用し、べったり依存していますが、政府は助けてくれません。
国際金融資本に支配されている政府は、向いている方向が違います。
したがって、日本の弱体化、農業の衰退は止まらないのです。
そんな中で、見直されるようになってきたのが地方(田舎)です。
たとえ、大きな経済圏が破たんしたとしても...
小さな経済圏に軸足を置いておけば、食料は確保できるかも...
地方(田舎)へ行けば、お金以外の豊かさが得られるかも...
というようなことです。
幸いなことに、地方(田舎)には、豊富な資源が眠っています。
そのひとつが耕作放棄地です。
特に、中山間地域は過疎化が進み、耕作放棄地が増え続けています。
そんな中山間地域は、自然が豊富で景観も素晴らしいし、水もきれいです。
長年、耕作放棄された農地では、土壌の肥料分(窒素分)や農薬成分なども抜けています。
昼夜の温度落差のあるところでは、高糖度の良い作物ができます。
中山間地域は、高付加価値の作物を栽培するのに最適なのです。
今では、インターネットの普及で、仕事の仕方も変わってきました。
ITエンジニアやWebデザイナー、YouTuber(ユーチューバー)など、様々な職種も生まれてきました。
そして、コロナの影響もあり、リモートワークも急速に広まりました。
2拠点居住や多拠点居住という生活スタイルも定着してきました。
本業だけでは不十分で、副業を持つことが推奨されるようになってきました。
そして、半農半Xというライフスタイルを目指す人も増えてきました。
何かに依存して、生きていける時代は終わりつつあるのです。
これから、社会は大きく変革していきます。
破壊のフェーズに入ったのですから、茶番劇も繰り返し演出されていくでしょう。
金融危機、金融リセットにより経済は大混乱に陥るでしょう。
人工的な災害(地震、台風、豪雨、干ばつ)も頻発するでしょう。
私たちは、こうした目先の現象に惑わされず、自立できる体制を整えていかなければなりません。
そして、何よりも大事なのが、食の確保です。
そこで、ここでは、自給的暮らしやコミュニティ菜園など、新時代に向けて、食を守っていく体制作りについて考えていきたいと思います。