トマトの育て方-無肥料・無農薬で栽培

育て方の概要

 トマトは、南米アンデス高原が原産地で、比較的冷涼で乾燥した気候を好みます。
 生育には強い日光が必要ですが、30℃を超える環境では、株が弱ったり着果が劣ります。

 蒔 き 時 4月下旬~5月(露地直まき)
 収 穫 期 夏から秋(食味は盛夏を過ぎてから良くなる)
 発芽適温 20℃~30℃
 生育適温 20℃~30℃

<畑の準備>
 トマトは湿地を嫌いますので、畝は、高めに作ります。
 排水が悪いところでは、20~30cmの高畝にします。
 畝の幅は、支柱を立てる場合は、60~100cm、
 ネットを張るか支柱を立てて、そこに誘引していきます。

<育 苗>
 プランター等の苗床で、育苗してから移植するのが簡単です。
 苗床に、複数の種をばら蒔きします。
 徒長していない育ちの良い苗を抜き取って、畑に植え付けていきます。
 もちろん、ポットに植えてもかまいません。
 本葉が4~5枚になった頃に(若苗で)植え付けます。
 苗には、植え付けの前に、たっぷり水を与えておきます。
 植え付けは、雨の後など、土壌が適度に湿っている時に行います。

<斜め植え(寝かせ植え)>
 苗を、斜めに寝かせて植えることで、旺盛に育つようになります。
 苗床から抜き取ったら、苗を寝かせて、本葉の付け根まで土に埋めます。
 (ポット苗の場合は、根鉢ごと寝かせて植えます)
 すると、埋まった茎からも根が伸びて、水や養分の吸収力が増します。

<直まき>
 遅霜が降りなくなる4月下旬から5月まで。
 株間は50cm、1カ所に3~5粒、種の大きさの3倍くらいの深さに蒔きます。
 種を蒔いたら、種と土が密着するように、しっかりと押さえておきます。(鎮圧)
 最終的に1株になるように間引きます。

<誘引・剪定>
 無施肥による栽培では、脇芽が伸びすぎるということはありません。
 したがって、積極的に摘芯や脇芽かきを行う必要はありません。
 新芽が伸びている時は、同じように根も伸びているということになります。
 したがって、樹勢が弱い状態での摘芯や脇芽かきは控えます。

<地這い栽培>
 広いスペースがある場合は、地這い栽培も可能です。
 トマトは、ほふく性の植物で、自然では地面を這うように成長します。
 そのため、地這いで、放任栽培する方が元気に育ちます。
 台風や突風にも強いというメリットもあります。
 支柱を立てたり、誘引したりの手間も省けます。
 デメリットは、繁茂してくると管理が大変になるということです。
 果実が地面に接地しないように、刈草を敷いていくなどの管理が必要です。
 下草をこまめに刈るようにしないと、草に埋もれてしまいます。
 また、低い位置になる実は、鳥の被害に遭いやすくなります。

<摘 果>
 樹勢が弱い場合は、摘果して、勢いを取り戻すようにします。
 生育初期は、花の段階ではなく、結実してから摘果するようにします。
 また、虫喰いの実やいびつな実は、早めに取り除きます。

 【ポイント】摘芯・芽かき・摘果について

採種の仕方

<選抜・収穫>
 採種用として、生育が旺盛で、着果率が高く、形の良い実を選びます。
 実が完熟したら収穫します。
 風通しの良いところに、しばらく放置し追熟します。
 少しづつ味見して、中でも美味しかったものから種を採ります。

<種を取り出す>
 実の表面が柔らかくなったら種を取り出します。
 種を、中のゼリー質と一緒に、スプーンでかき取って容器に入れます。
 その際、水が入らないように注意します。(水が混ざると発芽する可能性があります)
 また、容器も乾いたものを使用してください。
 3日ほど、日陰に置いて発酵させます。
 発酵させることで、種がゼリー質から分離し、洗いやすくなります。

<ゼリー質のまま保存>
 ゼリー質をタッパ-等に入れて、そのまま冷蔵庫で保存することも可能です。
 種を蒔く際には、ゼリー質ごとスプーンですくって蒔きます。
 ただし、乾燥した種より、発芽率は落ちます。
 (品種によっては発芽しないものもあるかもしれません)
 また、長期保存はできません。
 (ちなみにキュウリの種は、ゼリー質のまま保存すると発芽しなくなります)

<洗 浄>
 水洗いした種は、速やかに乾燥させないと発根する恐れがあります。
 なので、なるべく晴れの日の朝に行うようにします。
①種とゼリー質を、ボールなど大きめの容器に移します、
②水を流しながら、かき回して浮いてくるゼリー質を流します。
 未熟な種も浮いてきますので、一緒に流してしまいます。
 しっかり沈む種だけが残るようにします。(ただし、カボチャの種は例外です)
 種にゼリー質がこびり付いている場合は、③に移ります。
③種を、網ザルに移して、水を流しながらかき混ぜます。
 それによって、種に付着したゼリー質もきれいに剥がれます。
④再度、容器に戻して、水を入れて、かき回します。
⑤種に付着したゼリー質も浮いてきますので流します。

<乾 燥>
 網ザルの水を切ります。
 網ザルの下から布などで水分を十分に吸い取ります。
 洗浄した種を、キッチンペーパーやフキンなどの上に広げます。
 (トマトの種は、紙や布にくっつくので剥がすのが面倒です)
 種を、網ザルに広げられる場合は、そのままで乾燥させたほうが楽です。
 風通しの良いところで乾燥させます。
 半日くらい天日に当て、かき混ぜながら全体を乾燥させます。
 ただし、高温期は天日に当てないようにします。
 その後、風通しの良い所で、一週間くらい陰干しにします。
 夜間は、夜露にあたらないように室内に入れてください。
 鳥が来るようなところでは、ネットを掛けるなどします。
 (カボチャの種は、鳥に食べられることがあります)

<保 存>
 乾燥した種をビンなど密封できる容器に入れて、冷蔵庫で保存します。
 保存状態が良ければ、5年くらいは十分に持ちます。