種を蒔くことから

チャレンジ菜園作り

 野菜を育てるというのは、何も特別なことではありません。
 また、難しいものでもありません。
 日当たりがよく、雑草が生えているようなところであれば、野菜は育ちます。
 庭に、空きスペースがあれば、種を蒔いてみてください。
 身近に、耕作放棄地があれば、仲間を募って菜園作りに挑戦してみてください。

 でも、いざ、栽培を始めてみると戸惑うことばかりです。
 つい、マニュアル頼みになってしまいます。
 そして、深く耕して土をほぐし、石灰や元肥を入れて...となります。
 でも、それは、土壌からすると、攻撃であり破壊活動でしかありません。
 多くの生き物たちが殺戮され、調和が乱されてしまいます。

 自然は、人智もおよばない精妙な法則にもとづいて変化していきます。
 つまり、調和を取り戻そうという作用(恒常性)がはたらくわけです。
 そして、多くの虫たちが動員されて、浄化が行われることになります。
 (人間の立場から見ると害虫や病原菌です)
 そうなると、私たち人間は、殺虫剤や殺菌剤で反撃することになります。
 私たちは、そういった対症療法によって問題解決できると信じ込んでいます。
 でも、そんな強引な働きかけを続けていると、土壌は損耗し、砂漠化していきます。
 そして、野菜は、育たなくなってしないます。

 では、どうすればいいの?
 それは、その自然の法則にのっとっていくしか無いわけです。
 でも、それは、容易ではありません。
 弁証法的な視点が必要になってくるからです。
 それは、マニュアルには載っていません。
 学校でも教えてくれません。
 (学校では、形式論理は学べても、弁証法論理は学べません)
 (エセ科学は学べても、総合科学は学べません)
 自らで、体得していくしかないわけです。
 それを、教えてくれるのが農園です。

 農園というのは、リアルな(自然の法則が支配する)世界です。
 教科書(形式論理)通りにはいきません。
 そんな自然は、私たちに、多くを気づかせてくれます。
 それが、観念(思い込み)の世界からの解放につながっていきます。
 そして、正しい(事実に沿った)ものの見方・捉え方が養われていくのです。