キュウリの育て方-無肥料・無農薬で栽培

育て方の概要

 蒔 き 時 5月上旬~7月(露地直まき)
 収 穫 期 夏から秋
 発芽適温 25℃~30℃
 生育適温 日中22℃~28℃/夜間17℃~18℃

<畑の準備>
 キュウリは、ツルを伸ばしながら成長しますので立体栽培にします。
 (ネットを張って、そこに誘引していきます)
 支柱は、1条植えの場合は直立式にします。
 2条植えの場合は合掌式とします。
 または、支柱を2畝をまたぐように組んで合掌式にすることもできます。
 合掌式では、ネットに傾斜ができますので、誘引はしやすくなります。

 キュウリの根は、表層に広がって育つため、地温の変化に敏感です。
 刈り取った雑草を株元に敷いて、地面が露出しないようにします。
 それにより、乾燥を防ぎ、土壌環境を安定させることができます。
 または、マルチを敷いておくことも有効です。
 乾燥が続くようなら灌水を行う必要があります。

 地這いで育てる場合は、広いスペースが必要になります。(畝幅は2mくらい必要)
 畝から、はみ出さないように、誘引しながら這わせていきます。
 その際、実が地面に付かないように、刈り草をツルの下に敷きながら這わせていきます。

<直まき>
 遅霜が降りなくなる5月上旬から7月まで。
 株間は60cm、1カ所に3粒、種の大きさの3倍くらいの深さに蒔きます。

<間引き>
 本葉が2枚くらいになった時に1株、本葉が4~5枚くらいになった時に1株間引いて、最終的に1株にします。

<誘引・剪定>
 基本的に、放任でかまいません。
 樹勢が弱い状態で摘芯すると、株全体が弱ってしまいますので注意します。
 親づるの先を摘芯する場合は、3~4本の子づるが出てからにします。

<摘 果>
 樹勢が弱い場合は、摘果して、勢いを取り戻すようにします。
 また、極端に曲がったり尻太りした実は、早めに取り除きます。

<収 穫>
 株が疲れないように、こまめに収穫するようにします。
 大きくしすぎると、種が堅くなってしまいますので、20㎝くらいになったら収穫します。

 【ポイント】摘芯・芽かき・摘果について

採種の仕方

 私たちが食べている緑色のキュウリは、まだ未熟の状態です。
 種採りのための実は、十分に大きく育って熟れるまで、取らずに置いておきます。

<選抜・収穫>
 採種用として、元気の良い株から形の良い実を選びます。
 実が黄色くなって少し柔らかくなったら収穫します。
 取り遅れると、実が、とろけて種を取り出しにくくなります。
 また、実の中で、発芽することもあります。

<種を取り出す>
 表面が固い場合は、風通しの良いところで、数日間、追熟します。
 皮が柔らかくなったら種を取り出します。
 実の上部(ツル側)は、未熟な種が多いので、上から3分の1ほど切り捨てます。
 実を縦に切れ込みを入れて、2つに割ります。
 種を、中のゼリー質と一緒に、スプーンでかき取って容器に入れます。
 その際、水が入らないように注意します。(水が混ざると発芽する可能性があります)
 また、容器も乾いたものを使用してください。
 3日ほど、日陰に置いて発酵させます。
 発酵させることで、種がゼリー質から分離し洗いやすくなります。

<洗 浄>
 水洗いした種は、速やかに乾燥させないと発根する恐れがあります。
 なので、なるべく晴天日の朝に行うようにします。
 容器の中身を、ボールなど大きめの容器に移します、
 水を流しながら、かき回して浮いてくるゼリー質を流します。
 未熟な種も浮いてきますので、一緒に流してしまいます。
 しっかり沈む種だけが残るようにします。(ただし、カボチャの種は例外です)
 種は、充分にすすいでください。
 網のザルなどに移して、小さなゴミを取り除きます。

<乾 燥>
 十分に水を切って、網のザルのまま乾燥させます。
 または、新聞紙等の上に広げます。(種がべとついていると紙とくっつくので注意)
 最初は、風通しの良いところで水分を飛ばします。
 半日くらい天日に当てます。(かき混ぜながら全体を乾燥させます)
 その後、風通しの良い所で、一週間くらい陰干しにします。
 夜間は、夜露にあたらないように室内に入れてください。

<保 存>
 乾燥した種をビンなど密封できる容器に入れて、冷蔵庫で保存します。
 保存状態が良ければ、5年くらいは十分に持ちます。