野菜の栽培方法について

無施肥・自然栽培で生命力あふれる野菜を

 自給菜園では、何も、大量生産を目指しているわけではありません。
 生育速度や収穫時期を均一にする必要もありません。
 (逆に、一斉に実ったら食べきれません)
 そして、箱詰めや輸送のための規格野菜である必要もありません。
 あえて、雄性不念F1種を使う必要もないわけです。

 自給菜園では、高品質で健康的な野菜を、持続的に栽培することが目的です。
 そのために必要なのが、土壌の健全化(清浄化・安定化)です。
 土壌は、野菜にとって、私たちの腸と一緒です。(野菜の体の一部です)
 その健全化のための方法が、無施肥であり不耕起(浅耕)です。
 それにより、根の張りが良くなり、菌類との共生関係も築かれます。
 健全な土壌では、連作障害も起こりません。
 虫害に遭ったり、病気になったりもしません。
 そして、硝酸態窒素濃度の低い健康的な野菜に育ちます。

 一般には、健康な野菜を育てるには、たっぷりの栄養(肥料)が必要と思われています。
 ところが、過剰に施肥された野菜は、強い根が育ちません。
 そのため、軟弱で病気にかかりやすくなります。
 無施肥の野菜は、大地に深く根を張ります。
 野菜の健康は、根の生育で決まります。
 そして、無施肥では、本来の生育速度でじっくり育ちます。
 そのため、茎葉の細胞も均一で緻密になります。
 健康は、外からのはたらきかけで創ることはできません。
 逆に、外力によってでは、内なる力を損なってしまいます。
 野菜本来の生命力を最大限に引き出すには、自然に近い環境が必要なのです。

 それは、自然に目を向ければよく分かります。
 野山の雑草や木々は、肥料を与えられているわけではありません。
 それでも、たくましく育っています。
 たとえば、よく目にするのが岩のすき間から生えている松です。
 どこから栄養を摂っているのか不思議です。

 そんな過酷な環境の中でも生育できるのは土壌の菌類のおかげです。
 こうした菌類は、必要な栄養素を宿主からもらっています。
 そして、宿主が必要とする栄養素を提供しています。
 生き物はみんな、こうした菌類と助け合って生きています。
 私たちの健康が、腸内細菌に支えられているのと同じです。
 でも、肥料が施されると、こうした共生関係は壊れてしまいます。
 つまり、野菜は無施肥だからこそ健康に育つのです。